2011年07月16日

日本の貧困率

日本の「貧困率」が過去最悪になったという報道がありました。

http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011071201000729.html

《厚生労働省 平成22年度国民生活基礎調査》
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/2-7.html

ここでいう「貧困率」とは、「相対的貧困率」で、格差の大きさを表す
指標となるものです。

あいかわらず、「年金のみで暮らす高齢者世帯が増えたためで、本当は
もっと格差は小さい」という意見もありますが、
厚生労働省の統計では、子どもがいる現役世帯の貧困率が
じわじわと上がってきていることが明らかになっています。

平均所得の金額でみても、平成9年ごろから全世帯が下がる中で
子どものいる世帯の平均所得の減少額が特に多くなっています。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/2-1.html

1990年代末から2008年ごろまで、日本は2度ほど好景気を迎えましたが、
全体としては家計の所得が減少を続けています。
これが、日本に暮らす国民が閉塞感を感じている最たる理由です。

私が特に気になるのは、日本の税と社会保障のシステムが、この貧困率の緩和に
どの程度貢献できているのか、ということです。
日本の税と社会保障のシステムは、所得再分配という点では
むしろマイナスではないか、という統計もあるような状況です。
今、政府が進めようとしている「税と社会保障の一体改革」も、社会保障制度を
いかにして財政的に継続するか、ということばかりで、こうした観点からの
議論がきわめて弱いものとなっています。
社会保障が必要とされる本来の目的である「貧困・格差の是正」が置き去りです。



ワーキングプアとされる人達の多くは、年金や社会保険料の負担が難しく、
失業保険もなかったりと、社会保障の制度からも排除されていることが
少なくありません。そういう世帯では、医療や教育へのアクセスも
制限されてしまいます。
そういう状況で何年間も暮らすこと、またそうした世帯が増え続けることが
日本の社会、経済にどんな影響があるのか、想像力が足りないのではないか
と思います。
posted by 向川まさひで at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会保障 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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