2012年04月20日

原発なしでは関西大停電の危険性?


関西電力大飯原発の再稼働が問題となっています。
この再稼働を巡って、国がわずか3日で定めた「安全基準」の
いい加減さは、すでに報道されている通りです。
周辺の自治体からの、反対や疑問の声が上がっています。

そもそも、地震に備える「免震棟」の完成は2015年度です。
3年後に対策ができあがるから、安全対策は万全なのですぐ原発をうごかしてもよい・・・
まともな日本語ではありません。

おまけに、今の時点で行われ済みという「浸水対策」も、
扉や配管にシリコンゴムでシールを行うだけというようなものです
とうてい、地震や津波には耐えられません。

それでも政府は原発再稼働に固執しています。
そうしなければ関西で2割の電力が不足し、大停電が起きる、
そのような理屈で、科学的ではない「政治判断」をしてでも
原発を動かそうという態度です。

確かに電力不足で停電が生じるのは困りますが、しかし、
国や関電が主張する「2割不足」という根拠については、
すでに否定的な意見が出てきています。


国・関電は、夏の電力供給能力を2500万KW前後と見積もり、
夏のピーク時の電力需要3095万Kwに対して2割不足

みなしています。

ですが、電力ピーク時というのは夏の間を通しても10時間〜20時間程度の
ことであり、ここに重点を絞った節電を行えば十分な対応はできます。

また、電力ピーク時の需要3095万kwというのも、震災前で猛暑だった
2010年の数字の引用であり、事情がことなります。
2011年もなかなかの猛暑になりましたが、ピーク時需要は2784万kwでした。
さらに、ピーク時に対して大口利用者(工場など)と電力会社で結んでいる
「需給調整契約」の効果も、政府・関電の資産には入っていません。
さらにピーク時需要を押さえられる余地はあります。

それでも、2500万Kwの供給では不測の危険性があります。
しかし、供給もまた問題です。
政府と関電のデータは、揚水発電や周辺電力会社からの融通、
また自家発電などの活用で電力供給が増える選択肢が
入っていません


民間団体である「環境エネルギー政策研究所」(ISEP)のまとめによると、
これらの電力供給をある程度活用すれば、去年とほぼ同じ
2900万kw台の電力供給ができます。

端的に言えば、政府・関電の発表は、
「需要を多く見積もり、供給を少なく見積もったものである」ということです。

将来的なことを考えても、太陽光発電や火力発電の稼働・整備、
また、エコ製品の普及による電力需要減、需給調整契約の活用などで
将来的にも十分にまかなえ、また経費節減や将来に向けての投資・雇用の整備にも
役立つものと思います。
今や、脱原発の方向にこそ、日本経済発展のカギがあるのです。

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posted by 向川まさひで at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月01日

震災ガレキ受け入れについての回答


先日市に対して質問した震災ガレキ受け入れについて、市側の回答がありました。

1.10月7日付、環境省事務連絡で行われた受け入れ検討状況調査の大和高田市回答

 @ガレキ受け入れの検討状況について
  無回答(※この質問は、「受け入れができない」という選択肢がない奇妙な
      設問でしたので、無回答は「受け入れを検討していない」という
      回答と考えてよいと思います)


 A検討内容等について
  放射性物質の拡散を危惧する広域的な住民の理解、受け入れ側における安全性
  の確保と監視体制の確立、最終処分場の受け入れ調整など、単一市町村での
  検討内容にそぐわないと考えている。


 B想定される受け入れ処理能力等
  現在、奈良県南部の台風12号による天川村災害廃棄物も受入れており、
  今後、他の被災地からの受入要請も考え合わせると、東日本の災害廃棄物
  については想定することができなくなった。


2.東日本の震災廃棄物受け入れについての奈良県からの打診の有無
  東日本の震災廃棄物受け入れについて、現時点におきまして奈良県より本市に
  直接何らの打診もありません。


大和高田市においては、震災ガレキの受け入れは検討していない、ということが
現状での結論と考えてよいと思います。

震災ガレキの受入については、全国的な問題になっています。
ガレキを処理できなければ被災地の復興に大きな支障をきたします。
他方で、放射性物質の汚染を心配する声ももっともだと思います。
広域に移動させることそのものにリスクがある場合もあります。
また、受け入れ側がどのような安全体制をとるべきなのかも明確ではなく
アンケートの回答の通り、「単一市町村での検討内容にそぐわない」
ということだと思います。
posted by 向川まさひで at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月20日

9.19さようなら原発集会に6万人

2011092001_01_1.jpg

昨日、東京、明治公園で開かれた「さようなら原発」集会に
6万人が集まったと報道されました。

当初予定の5万人を大きく超える数です。
私の病院の仲間も5人現地に向かっていましたが、
会場はいっぱいで入れなかったそうです。

日本のマスメディアでは大きく取り上げられなかったり、
警察発表そのままの「2万7千人」と報道されたり、

なかなか一筋縄ではいかないようですが、海外メディアに
大きく取り上げられ、反響も広がっています。

今回の運動の画期は、過去の行きがかりからなかなか協力関係を
くめなかった各団体が協力し、集会を作り上げたことにあります。
そのことが無党派のみなさんの参加をも促し、大きな波を作れたのだと
思います。

今後、脱原発の運動も紆余曲折があると思いますが、何とか
今回の教訓を生かしていければと思います。続きを読む
posted by 向川まさひで at 06:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月29日

原発の「安全性を検証」するということについて


脱原発をめぐる対話、宣伝などでは、私は必ず「原発の安全性について、
東日本大震災と同レベルの災害を想定した徹底検証をすべき」

ということを主張しています。

この間、いくつかの対話の中で、脱原発運動の方から批判を
いただきました。

安全な原発などありえない、原発の安全性を検証しようということは
原発の存在を認めることにつながってしまう
、というものです。

この点について、ご説明したいと思います。

電力6.png
△安全な原発はない、の一つの証左。世界的な地震多発地帯に、日本の原発があります。続きを読む
posted by 向川まさひで at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月24日

原発問題の意見書提出

原発問題の意見書をまとめ、議会に提出しました。

「安全・安心のエネルギー供給体制を求める意見書」という題名になっています。

原発からの撤退を求めることも盛り込んでありますが、
今、大多数の国民がまず求めていることは、震災、原発事故、
電力供給問題という多重の苦境の中で、重くのしかかっている
暮らしへの不安を解消し、安心できる展望を示して
もらいたい、ということではないかと
考え、
そこに重点を置いた意見書になっています。

この意見書は26日の議会運営委員会でまず審議され、
必要があれば修正されたうえで、9月議会本会議で
採決されます。
posted by 向川まさひで at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 原子力 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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