B立地条件の問題

<建てきれるのか?>
市立病院の移転建て替え予定地である「JR高田駅前東側広場・奈良県産業会館」(写真)は、現在の市立病院の敷地よりも
面積が狭くなっています。
大和高田市立病院は、がん診療連携拠点病院、災害拠点病院などの役割を持っています。
より狭い面積で、医療機能を果たす設備を建てきることができるのか、それについてはまだ専門的な検証はされていません。
また、将来の医療機能を考えると、拡張性を含んだ立地を検討する必要があります。
病室の面積なども、より広さが求められるなどの要件は今後も厳しくなっても、緩和されることはないでしょう。
<近隣への影響は>
近隣にはマンションが多く、交通流入の増加や救急車のサイレン音などで住環境への影響を懸念する意見があります。
また、ショッピングセンターへの自動車との混線、違法駐車の増加も懸念されています。
駐車場の確保についても、職員用と患者さん用を合わせて600台分は必要とされ、新たな立体駐車場を建設する予定
ですが、立体駐車場の建設は近隣交通への影響を考慮して台数などが規制されるため、本当に必要分の確保ができるのかも
まだ検討されていません。
そして、JR高田駅南側の三和町踏切は通勤時間帯などは交通渋滞が発生しています。一方、北側では、JR線・近鉄線のアンダーパスとなっていて、踏切渋滞はありませんが、雨天時にしばしば浸水して交通マヒを起こしています。
動線をどうするのか、道路の改善や拡幅なども考えなければならない大事業ですが、先述のようにそれらの費用は検討外です。
そもそも、救急車の入り口をどこにするのかもまだ考えられていません。
立地については、全体として、きわめて大雑把なシミュレーションしか行われていません。
このようなもとで場所を決めるのは時期尚早であり、検討・検証なしに話を進めるべきではありません。